2024年9月3日火曜日

 臨床画像2024.9

(大動脈解離がメイン特集…最近の臨床画像は良い意味で深くてすごい。病理もたくさんで理解が進む) ・弾性型大動脈(中膜に弾性線維)→大動脈、肺動脈、総頸動脈-内頸動脈起始部、腸骨動脈  筋型動脈(内外弾性板、中膜に平滑筋線維)→冠動脈、腎動脈、脳動脈、内頸動脈(起始部以外)などの大動脈から主要臓器へ分岐する動脈 ・解離は中膜 ・遺伝性は、Marfan、Loeys-Dietz、血管型Ehlers-Danlos ・SAMはあくまで中膜の変性・融解

・脳動脈は筋型動脈でも外弾性板に欠く ・bow hunter症候群:頚部の回旋運動により、頸椎骨棘などが椎骨動脈を圧迫し、血流障害を起こす ・ULP型大動脈解離:発症2週胃内の造影CT検査にて、血栓化した偽腔の一部にULPを一度でも認めると、ULP型と分類する ・ULP:「閉塞偽腔における頭尾側方向広がり15mm未満の造影域」と定義。  (15mm以上または5mmスライス厚AxCTで4スライスだと、偽腔開存型に分類)  IBPと鑑別する。 ・偽腔閉鎖型は、(後期相で染まっても)造影剤注入直後の造影CT早期相にて診断判定。

・冠動脈解離:冠危険因子の少ない30-60才女性に好発。急性冠症候群を起こす非動脈硬化性疾患。  大動脈の栄養血管であるvasa vasorumが破綻し、中膜内で血腫が発生し、時として内膜断裂を続発して起こると考えられている  臨床的にも診断が難しい  線維筋性異形成との関連 ・画像では、急な内腔狭小化・閉塞、先細り狭小化、IMH、フラップ。補助的所見としては、冠動脈周囲濃度上昇、心筋の造影不良域、冠動脈蛇行、動脈硬化性変化に乏しいこと。  (鑑別は、非石灰化プラーク狭窄、アーチファクト、冠動脈攣縮・塞栓、心筋架橋、IgG4関連など冠動脈周囲炎) ・SMA解離:50台男性に多い。  (頻度)上腸間膜動脈解離>腹腔動脈解離>下腸間膜動脈解離

画像診断 2025.7 (呼吸器特集)からメモ ・Degloving injury:大腿直筋の羽状筋成分が内外に分離するような損傷 ・PSA再発/生化学的再発:根治的全摘後では持続的に0.2ng/ml以上、根治的RT後は最低値から2.0以上の上昇で ・肺癌:臓側胸膜浸潤T2、壁側...