2024年5月18日土曜日

2015.11画像診断より肺水腫の分類と所見メモ

 ①静水圧性肺水腫

 初期には間質性肺水腫で、小葉間隔壁肥厚,気管支壁肥厚。  次に肺胞性肺水腫に進行し、微小結節影や浸潤影。蝶形陰影は中枢性の非重力性分布で、肺水腫の10%未満に認める。  肺胞性肺水腫は分布不均一となることがあり、重力分布に従う

②透過性亢進型肺水腫  びまん性肺胞障害を伴う(その重症型はARDS)場合、びまん性すりガラス影,浸潤影。静脈圧性よりもより末梢まで認め、しばしば重力に従い背側優位。  びまん性肺胞障害を伴わない場合は、ヘロイン中毒、インターロイキン投与後、高地肺水腫など。

③混合型肺水腫  閉塞性/陰圧性肺水腫では、静脈圧性肺水腫の所見。  急性/慢性肺動脈血栓塞栓肺水腫では、血栓のない領域に肺水腫が出現。  溺水肺水腫は、閉塞性/陰圧性と機序同様。  神経原性肺水腫は、両側不均一分布のすりガラス影浸潤影。1-2日で回復。

④他
 一側性/非対称分布の肺水腫は、既存の肺形態変化が多く、肺気腫,陳旧性結核,僧帽弁疾患など。  再潅流性肺水腫は、慢性肺動脈血栓の除去/拡張後24-48時間に。  再膨張性肺水腫は、虚脱肺は急速に膨張した際に、64%が1時間以内に。  輸血関連急性肺障害は、6時間以内に起こり利尿薬で逆に増悪

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