2024年5月18日土曜日

臨床放射線2024.3-4メモ

 (なお、特集自体は話題のアミロイドPET)


大胸筋腱に生じた石灰性腱炎>

・石灰化腱炎は腱に塩基性リン酸カルシウムが沈着する急性炎症性疾患。 ・多いのは肩関節で、特に棘状筋腱などの腱板。他に股関節、膝関節、頸椎(頚長筋腱)など。 ・大胸筋は鎖骨胸骨肋骨から起始し、上腕骨近位に終止。
・病理学的には、前石灰化期(低酸素や機械的ストレスによると考えられる線維軟骨化生:画像所見なし)、石灰化期(BCPが沈着する形成期と除去される吸収期ととある)、後石灰化期(BCPが貪食された後に肉芽に置き換わる:画像所見なし)。 ・後石灰化期に、マクロファージにより腱のBCPが貪食され取り除かれ、腱周囲の軟部組織や骨皮質下に移行する。臨床的に痛みが生じる。
・画像では腱の石灰化沈着が特徴。(comet-tail やflame appearance)  骨シンチで石灰化沈着部への集積。  骨の異常(骨皮質びらん、骨皮質下石灰化移行、骨髄内の石灰化)


<浸水性肺水腫immersion pulmonary edema> ・ダイビングや水泳中に呼吸苦や低酸素症をきたす ・水泳選手のswimming-induced pulumonary edema(SIPE)と、心疾患など基礎疾患患者がスキューバダイビング時に起こすscuva divers pulmonary edema(SDPE)を、ある程度含む疾患概念。 ・水圧により毛細血流が心大血管や肺循環に集中し、肺毛細血管圧が上昇することによる考えられている。 ・画像は肺水腫。

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