第55回頭頚部胸部画像研究会
~頚部編~
①
顎関節の腱滑膜巨細胞腫:TSGCT
T2*やSWIで強い磁化率を認める
6症例検討。100%で難聴や耳閉感などの聴覚症状あり(関節軟骨の種類や関節面に被覆によるものか)。CTでは全例溶骨性変化、中耳や頭蓋内に浸潤、造影効果。T2WIでは半数が著明低信号、半数が不均一、signal voidも。著明なFDG集積。硬膜浸潤あるも、脳浮腫なし。CTではよく染まるが、MRIでは染まらない解離がある(豊富なヘモジデリンによるT2短縮効果がGd造影効果(T1短縮効果)が埋没される)。顎関節可動域などの症状は乏しい。
②
嗅神経芽細胞腫術後CTの鼻中隔粘膜弁を用いた再建の経時変化
局所の軟部濃度経時的増減をじばしば認めるため、38例検討。
機序としてNasal cycle(鼻粘膜の生理的変化)でのが考えられる。皮弁サイズと栄養血管の違いにより、術後血流動態への影響が推測される。(篩骨動脈は血流多い。)
増大縮小をくりかえし、数mm程度の変動、無症状であれば非腫瘍性を考えやすい。
③
特発性髄液鼻漏による漏出部位同定検討
篩板と蝶形骨外側陥凹に多い
特発性頭蓋内圧亢進と関連。篩板の瘻孔は1-2mmと微小のことが多い。高精細CTで嗅裂のわずかな局所軟部濃度を検出することが重要。(炎症や、無症状骨性狭小化でも認めることに注意)
蝶形骨外側陥凹は、蝶形骨洞の含気化とarachinoid pitを背景としての、脳圧亢進で起こりやすい。
④
外耳道腺様嚢胞癌
耳垢腺や異所性唾液腺から。緩徐進行性、浸潤性が強く、神経周囲進展や骨浸潤多い。篩状型、管状型、充実型。組織的には唾液腺ACCと似てる。
病理悪性度と局所浸潤性は一致せず。T2WI不均一でADC低値が組織学的悪性と、PET定量値が局所浸潤性と関係する可能性。
⑤
局所進行扁平上皮癌の術前免疫療法後の画像所見。
6例の検討。1例で、原発巣周囲にSTIR高信号を認め、腫瘍は消失痕あるも炎症細胞浸潤あり。リンパ節も、増大で転移ありや、増大で反応性腫大も認めたり(Pseudoprogression)、周囲浮腫信号(炎症細胞浸潤)が出現したり。
炎症、偽増悪様変化が混在するので注意。
⑥
空洞形成を伴う舌癌肺転移による気胸
舌癌、局所再発多発リンパ節転移再発とともに、舌癌多発肺転移。化学療法およびPembrolozumabにより気胸。
空洞発生機序は、急性増大による中心性壊死、チェックバルブ機構、治療誘発壊死がある。胸膜直下、空洞痙性、治療導入時に注意。
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